Model Citizens at Max’s Kansas City (1979) – Paul Tschinkel’s InnerTube

NO WAVE ノーウエイブは、1970年代末の「ノー・ニューヨーク」派によるアンダーグラウンドな音楽ムーブメント。ノーウエイブムーヴメントが世に知られたきっかけとなったアルバムが、ブライアンイーノがプロデュースしたアルバム「NO NEW YORK ノー・ニューヨーク」(1978年)。ジェイムス・チャンス&コントレーションズ、リディア・ランチのティーンエイジ・ジーザス&ジャークス、D.N.A (アートリンゼイ、イクエモリ在籍)、マーク・カニンガムのマーズ。70年代パンクの影響からもかけ離れた音楽性~初めての「ポスト・パンク」という言葉で語られた作品です。

James Chance and The Contortions – I Can’t Stand Myself

DNA – Blonde Red Head

70年代パンクからの精神的影響を、自家中毒的に発展させて生まれた〈ポスト〉パンクがノーウェイヴ(NW)だ。〈偏執狂のやる無機質なロック〉との先入観が一般的だけど、これは引っかけ問題でもあるから赤線を引いておくように。本当は小難しそうな人間が照れ隠しでやる、倒錯した愛とユーモアで成り立つ人類の営為だったんだ。あるとき先生はアート・リンゼイに取材した。最後にお約束のサインをねだるため、彼が率いたDNAの81年作『A Taste Of DNA』(NWの名盤だね)を目の前に差し出したのさ。すると破顔しながらこう言うんだ、「実に保存状態がいい。私のは飼い猫に悪戯されキズだらけだよ」。あんな神経質そうなおじさんにだって甘酸っぱい青春があったんだね。

Teenage Jesus and The Jerks – Live at Max’s Kansas City (NYC, 1978)

New York City legends the Bush Tetras have been making paranoid, groove-centered post-punk since 1979,

NO WAVE の嵐がボボボボ・ボーボボと吹き荒れた80年代前半のニューヨークで活動したポストパンクバンド、Bush Tetras。ジェームス・チャンスのバンド、CONTORTIONS のギタリスト PAT PLACE が脱退後に結成したディスコファンクバンド。代表曲は「Too Many Creeps」鋭利でダンサブルなパンクソング、ポストパンクですけど。「震えるノイズミュージック」「シーンの重要な分岐点」など、好意的なものもあれば、「我慢ならない」「まったく魅力が感じられない」「オリジリティがない」「ヘタ」非好意的な評価もあった。

Bush Tetras are an American post-punk band from New York City, formed in 1979. They are best known for the 1980 song “Too Many Creeps”, which exemplified the band’s sound of “jagged rhythms, slicing guitars, and sniping vocals”. Although they did not achieve mainstream success, the Bush Tetras were influential and popular in the Manhattan club scene and college radio in the early 1980s. New York’s post-punk revival of the 2000s was accompanied by a resurgence of interest in the genre, with the Tetras’ influence heard in many of that scene’s bands.

Bush Tetras – Snakes Crawl

ナイトクラブ、CBGB や MAX’S KANSAS CITY でのライブに影響され、特にTHE CRAMPS の毒とユーモアと即興性に影響され、こう思うのでした。「ああ、なんでもやっちゃっていいんだ! なんでもやっちゃおう! 既成概念にノーを叩きつけよう!」と。ノーを叩きつけられたニュー・ウェイヴ。それが、ノーウェイヴなのです。(なんてお安い文章なんだ、涙)

Patti Smith, Bowery, 1976.
DUDS – A Different Stage
DRAG - SOPHIE

DRAG – SOPHIE (Bristol, UK)