iTunes のハナシ

レコード業界低迷

思い起こせば、昨年11月にソニーミュージックがアップルジャパンとiTunesでの音楽販売契約を結んだ。確か、日本でiTunesが始まってから10年くらいたってると思うけど、ようやくiTunesに関して日本のレコード業界の足並みが揃ったことになりますね。なので、今回はiTunesのハナシでもしたいと思ってます。というか、iTunesの仕組みとかそういうのをハナシたいわけじゃなくて、「iTunesで1曲を150円とか100円とかで販売している、ってどういうことなのか?」をハナシたいんです。

とにも。かくにも。販売している値段で見ると、つい先日まで繁盛していた着うただと、1曲250円とか300円で売っていて、同じ曲がiTunesだと1曲を150円とか100円とかで販売しているというわけですね。ガラケーだと高くてスマホだと安い風です。まず、この辺りを説明しておくと。着うたで有名な「レコ直」での販売価格(250円とか300円。)は、まずレコード会社が決定した音楽1曲の定価であるということ。そしてその定価をそのままのお値段で販売しているってこと。ちなみに。定価って250円とか300円。これに対して、iTunesの1曲150円とか100円って、レコード会社が決定した定価じゃなくて、ぜんぜんそういうんじゃなくて、販売店というポジションのアップルが決めた店頭価格なんですね。150円で売ってアップルが手数料を30パーセント頂戴する、アップルが決めた販売条件にレコード会社が同意してるってことなんです。

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この辺りをわかった風に小難しく書くと。例のアレ。

公正取引委員会結成の由来となってる、日本の独占禁止法ってのがチョー昔からあって。1950年代。その基本は経済の自由競争を応援・謳歌するルールなんだけど、そこで音楽と本、新聞だけが例外で優遇措置になっていること。言い換えると、製造メーカーが決めた定価をお店は定価販売する義務がある、再販売価格維持制度がずーっとずーっと続いているんだけれども、レコ直は定価をそのままのお値段で販売しているんだから、独占禁止法に準拠して再販売価格を維持しているってことになります。だけど。そうじゃないのが、アップルが決めたiTunesの店頭価格1曲150円とか100円。

独占禁止法の再販売価格維持制度とはずいぶん違う論理がはたらいてます。独占禁止法から見ると例外として優遇されてる音楽なんですけど、こっちは例外じゃないほう、つまり「一般的にお店が販売価格を決めて安売りする」な考え方にのっとってるし、とくにアメリカには音楽の優遇措置なんてありませんから再販売価格維持制度なんてのもないし、自由競争当たり前なほうの論理です。レコ直で300円くらいするのがiTunesで150円ですからね、定価を基準にしてみると冬物在庫一掃セールと同じですね。ズバリ半額に値引いて売ってるつーうわけです。

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この「店頭で安売りしている」という独占禁止法的なロジックで誤解してほしくないのは。音楽について。オーディオCDといったパッケージ商品からパッケージのないデジタル音楽配信にコンバートするので値段が安くなるというハナシじゃぜんぜんないのです。パッケージのないデジタル音楽配信のなかで、販売価格が安くなっているというハナシなんですよ。つまり、iTunesって、独占禁止法の再販売価格維持制度が崩れてる世界なんですね。そっちの店頭安売り販売に日本のレコード会社が首を縦にふってるのと同じ意味になっちまいます。

さらに。イっておくと。レコード業界的にはおそらく、この10年のCD不況と言いますか、ぜんぜん売れなくなってきてる状況への対策として「安売り」「値引き」にゴーサインしちゃってるんですね。60ねんぶりにゴーサインを出したからと言って現状を打開できるかどうかはわかりませんが。レコード業界低迷を打破できるのかわかりません。

レコード業界低迷

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